出版社内容情報
激動の今,求められているのは確かな道しるべである.宇宙の誕生から現代にいたるまで,その成功と失敗の歴史から何を読みとり,何を継承していくか,21世紀に向けて人間はどう生きていくべきか,現代の課題を問う.
内容説明
飢餓に苦しむ発展途上国の人びとに、経済発展をやめよといえるだろうか。環境保全の枠の中の経済開発という人類永遠の課題を、計画と自由の原理の交錯する世界と日本の歴史の中で説き明かす。
目次
第1章 新しい扉をひらこう
第2章 自由と計画―近代化と環境・都市問題
第3章 計画と自由―現代と環境・都市問題
第4章 日本経済の「近代化」と環境・都市問題
第5章 「経済大国」と環境・都市問題
第6章 競争から協存へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なーちゃま
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飯島さんにお薦めされて読了。1992年出版なので「環境問題=公害問題」が念頭に置かれている。マルクスやエンゲルスが批判した生産至上主義と労働者搾取で悪化していく都市、マンフォードが主張した都市の在り方、そうした理想の都市の在り方を独自に思い描き実現・実験した人々の実践は非常に学びになった。環境問題はそもそも公害との戦いから始まったということを再確認。しかしこの本が書かれたときと大きく異なるのは、今やCSRとしてecoに取り組む風潮に風向きが変わってきていること。宮本はこれをどう捉えるんだろう。2022/07/03