ハンセン病とキリスト教

ハンセン病とキリスト教

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  • サイズ B6判/ページ数 217p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000029698
  • NDC分類 498.6
  • Cコード C0016

出版社内容情報

キリスト教「救らい」活動は,なぜ患者の人権抑圧を生んだのか.『小島の春』の小川正子を中心に近代日本の「救らい」史をたどり,「らい」を罪のメタファーとした聖書解釈の起源へと分け入る.宗教と国家をめぐる根源的な問い.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

72
牧師である著者が、同じキリスト教信徒による「救癩」を見直していました。ハンセン病の抑圧をしてきたのが教理や神学的視点ならば、それは誤りであるという考えが貫かれています。冷静な目で「救癩」を見つめ、キリスト教と結びつけている視点が、キリスト者として、強制隔離という制圧への問いに向かい合ってきたと言えるでしょう。癩を罪のメタファーとした聖書解釈とともに信仰と人権の二元的分離を探りながら「救癩」の歴史を見つめることは、宗教と国家の根源的な問いかけであると思いました。2015/10/25

ネギっ子gen

56
【遺棄こそ、つい昨日まで、日本の社会が癩患者に与えた処遇の本質だった】信仰に発する「救癩」活動が、なぜ強制隔離・断種政策に結びついたか? “患者と同じ地面に跣足で立つ”牧師が、『小島の春』の小川正子を中心にキリスト教「救癩」史を辿り、「癩」を罪のメタファーとした聖書解釈の起源へと分け入る。夫は、新約聖書学者・荒井献。<もし一人の人間の存在が、ある教理のゆえ、あるいは神の名の故に、はなはだしく歪められ抑圧されるとしたら、それは抑圧される人間が悪いのでも弱いのでもない。教理・神学が間違っているのだ>、と。⇒2023/07/29

のの

7
自らも牧師でありながら、同じキリスト者が行ってきた「救癩」を見つめ直した本。教理、神学がハンセン病患者たちの存在を抑圧するのならばその教理、神学が間違っているのだという信念が本書を貫いている。決して「救癩」のヒューマニズムに酔うことなく物事を見極めようとする視線に胸が熱くなった。それにしたって聖書やキリスト者たちのハンセン病の扱いが残酷すぎて何度も電車で泣きかけた…2012/04/12

りんふぁ

0
ハンセン病救済にはキリスト教の方が多い。キリスト教の救済の行動はすごいと思う。

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