ヨーロッパ―その歴史と精神

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  • サイズ A5判/ページ数 385,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000023627
  • NDC分類 230.04
  • Cコード C3022

出版社内容情報

著者は「構造史」的方法を確立したドイツ中世史学界の重鎮.本書では内部構造の叙述を行うことにより,近代世界の開花が準備された中世中期から18世紀に至るまでのヨーロッパの歴史的特殊性の析出を試みる.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぷほは

4
良書。オーストリアの歴史家による中世~近代初期のヨーロッパの法制度、都市と農村の権力関係、国家状況の俯瞰的概説。社会学ではお馴染みのゲマインシャフト/ゲゼルシャフトという区別に対するヘルシャフト/ゲノッセンシャフトという区別、国民経済学に対する家政学の起源などなどが超わかりやすく述べられる。とりわけウェーバーやマンハイムといった独語系社会学者たちの仕事への批判的参照は、歴史学者が社会学者のどこにイラつくのかが分かり大変勉強になった。とはいえ、著者の「構造史」と社会史や文化史との区別には曖昧さしかないのだ。2018/02/17

馬咲

3
「近代を準備した時代」というバイアスの下、近代以降作られた諸範型の投影によってその特殊性が見落とされた一面的・表層的な中世・近世ヨーロッパ像への批判が全体を通じて成されている。フランス革命期のアンシャン・レジームを典型的封建制と誤解したことによる「身分」と「階級」概念の混同、中世特有の法観念に基づくヘルシャフトとゲノッセンシャフトの緊張関係、都市や農村の活動における家政学的「経済」概念の作用など、社会諸科学が表面上のヒトやモノの動向把握に特化した分析をする際に捉え損ねる構造があることが示される。2023/11/30

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