母音―その性質と構造

母音―その性質と構造

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  • サイズ A5判/ページ数 262p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000021074
  • NDC分類 801.1
  • Cコード C3080

出版社内容情報

音声学上,日本人の三指に入る業績と言われ,世界的に高く評価されながらも,入手困難だった音声研究の古典『The Vowel』.今なお引用され続ける本書に,丁寧な訳注と,現代的視点からの解説をつけて,全訳を刊行します.

内容説明

音声研究の不朽の名著『The Vowel』(1942)の全訳。日本語のアイウエオについて、発音する時の口腔の形と、それぞれの母音の音響的特徴を詳細に記述し、両者の関係を理論的実験的に実証。さらに、人工的に加工した母音を用いて、人間の母音知覚特性をも明らかにしている。本書は、19世紀以来の母音生成についての論争に終止符を打つと同時に、20世紀後半の世界の音声研究に大きな影響を与え、今なお各国の論文に引用されつづけている。今回初めて邦訳するとともに、現代的視点から訳注と解説を加えた。

目次

第1部 喉頭の働き(喉頭の構造;観測方法;声区;声帯の状態)
第2部 母音の生成機構(母音理論の歴史的考察;共鳴器の作用;共鳴器としての声道;母音理論に関する2、3の説明)
第3部 声道の計測と自然周波数の計算(声道の計測;声道と母音の特徴周波数との対応関係;不均一音響管としての音道)
第4部 母音の性質に関する主観的研究(聴覚の心理学的、生理学的、力学的説明;母音の性質)

著者等紹介

杉藤美代子[スギトウミヨコ]
東京女子高等師範学校文科卒業。文学博士。元日本音声学会会長。大阪樟蔭女子大学名誉教授。1993年より音声言語研究所所長。専門は、音声言語

本多清志[ホンダキヨシ]
奈良県立医科大学卒業。東京大学医学部、ハスキンス研究所、金沢工業大学にて音声研究に従事。1991年より(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)勤務。現在、ATR人間情報科学研究所第1研究室長。医学博士。専門は音声科学、生理的実験音声学
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