出版社内容情報
批評家として著名な著者が,東京大学総長就任後,大学や日本社会のあり方をめぐり積極的に問題提起をはじめた.柔らかい語りの文体で現在の日本の閉塞を直視し,知のあり方を問う.21世紀の日本のゆくえを考える現代人に必読の書.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅん
13
相対的な量では表わせない質的な差異を目指すこと。それこそが知性であるという極めてまっとうで、読んでいて元気が出る東大総長時代の式辞・講演集。データとの距離感をこの本で取り戻せる。日本人の特徴として否定的に言われる「模倣」が20世紀にの世界の条件であること、ニュースなどで流れるペシミズムが質的な差異を無視して成立していること。優しく厳粛な権威を演じていたことがわかる。まぁとにかく素敵なんだよここでの蓮實さんは。こんな式辞を俺も聞きたかった。2022/08/10
numainu
2
評価A2016/05/30
急性人間病
1
「総長から遠く離れて」2021/07/23