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内容説明
フランクフルト学派の泰斗としてかつて熱狂的に信奉されたアドルノ。だが彼の思想は安易な解釈を拒み、その評価はいまだに定まらない。モダニズムとポストモダニズムの分水嶺に立つこの思想家の全貌を、M・ジェイは20世紀思想の文脈の中に明確に位置づける。フランクフルト学派研究の第一人者によるアドルノへの格好の入門書であるとともに、読者に新たな興奮を呼びおこす書である。
目次
1 ある傷ついた生活
2 無調の哲学
3 砕かれた全体性―社会と心理
4 操作としての文化、救済としての文化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
3
「たしかにアドルノは…ベンヤミンのようにはユダヤ主義と深くかかわり合わなかった…ユダヤ人の血を半分しか承け継いでいないアドルノはワイマール時代にも急いで父親と同宗派の人たちに溶けこもうとはしなかった」アレントは「ヴィーゼングルントという父称を削って母方の姓だけを使おうと決めたことを、ほとんどナチスへの協力者的な心理の現われだと解している」「アドルノは精神労働と肉体労働の分業が「原罪」なのだと主張する」コラコフスキ「哲学的著作の中でも否定的弁証法ほど不毛だという圧倒的な印象を与える著作はそうはあるまい」2015/04/13