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内容説明
志をもって入省したはずの有能な官僚が、なぜバカになるのか?政官界から恐れられた改革派の急先鋒が、霞が関の隠された生態を暴く。
【著者紹介】
元国家公務員制度改革推進本部事務局審議官
目次
第1章 「政治主導」が招いた未曾有の危機(早まった日本崩壊のカウントダウン テレビドラマ程度の対応策すら実行できなかった政府 ほか)
第2章 官僚たちよ、いいかげんにしろ(発送電の分離は十五年前からの課題だった 原発事故の一因は経産省の不作為にあり ほか)
第3章 官僚はなぜ堕落するのか(改革派から守旧派へ転じた経産省 規制を守ることが使命という「気分」 ほか)
第4章 待ったなしの公務員制度改革(増税しなければ国は破綻するという脅し 官僚一人のリストラで失業者五人が救われる ほか)
第5章 バラマキはやめ、増税ではなく成長に命を賭けよ(ちょっとかわいそうな人は救わない 年金支給は八十歳から? ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
468
インパクトある冒頭は、2011年の大震災直後。人災とも言える未曾有の原発事故の原因のひとつには、民主党の手際の悪さにあった…というようなことから始まり、官僚の体質、問題点、果ては改善策などでを、当時はまだ「中の人」であったご本人が語っているのが異色。敵が多いだろうな、この方。彼が当時から憂いていたように、10年経った現在でも内実は一向に改善されていない、ように見受けられる。とっかかりとして国家公務員I種合格者のうち、東大法学部卒を3割程度に抑える、なんてのは現実的で面白いと思うがね。2020/09/25
mitei
115
元官僚の人がこれでもかってくらい官僚を叩いているが、後半のTPP推進とかを見ると元経産省の人だって分かるほど意見が経産省よりな気がした。違うとこって言ったら原発の今後の路線が違うくらいかなぁ?でも今の官僚の問題点を元官僚が指摘したのはいいことだと思う。2011/09/20
カザリ
48
省内の利益を守るという内向き志向。互助会のように先輩のために天下り先を用意する暗黙の了解。なんとも、不思議な組織。競争のないところは、よどむ、とも思うが、民間でも本当に客のことを考えると組織でつまはじきにあうのは、同じかもしれない。本当にいいもの、だれかのためになることをしようとしたら、苦労するのは当たり前。大変なのは当たり前。でも、成果がでて、誰かの利益になり、その誰かが、また誰かのためにがんばれたら、素敵だし、それが理想。情けば人のためならず。仕事における、対価は経済基盤だけでなく、(つづき)2016/09/08
くぅ
45
うーん。頷ける点もあるんだけれど…。官僚の省益優先や天下り云々とか、その是正についてとか。あと民主党議員のアホさ・チキンさ加減とか。その辺は古賀さんが言ってることもわかる。それに、その他大勢の人と同じように官僚になったけど、その他大勢の人と同じようにはその環境に染まらずに、煙たがられても自分の信じる道に突き進もうと頑張ったことはわかる。でも、なんていうか…彼のこうすればいい!というのを読むと、何かにつけ極端で暴力的な意見でねぇ。どう動こうとも困る人や反対する人は出るのだから、そういうところに配慮しながら→2017/02/12
hideboo
37
何か読んでいてイヤーな気分になってしまいました。東大卒のエリート達は、そこが難関だからという理由でキャリアを選んでいるというのが事実だとしたら、日本ってなんて不幸な国だろうと思います。たいして納めてはいませんが、私たちの税金がこんな人たちに多分に支給されている事を、改めて確認してしまうと、虚しさが募るばかりです。一体誰が猫の首にすずを付けるのでしょうか。私がもう少し若く、頭が良かったらなぁ…2012/01/23