内容説明
活動写真と呼ばれたサイレント映画時代から映画を見続けてきた淀川長治先生が、ヴィスコンティやフェリーニをはじめ、愛する映画について縦横無尽に語ります。そして、映画を見るための心構えや、どういうふうに映画を見たらいいのかも教えてくれます。映画を愛する全ての人に贈る、淀長節炸裂のエッセイ集。上下ニ分冊の上巻です。
目次
第1章 映画こそ私の学校(むかしむかしの活動写真物語;映画に明け映画に暮れたわが十年―活動写真時代の正月;映画こそ私の学校;私はこうして“映画好き”になった―どんなことでもゆるしてくれた母のこと ほか)
第2章 映画に関するあらゆる雑学(美を食べる映画人間;映画が私たちを作った;こわい映画が私に教えたこと;講演というものは生きものだ ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おとや
1
アメリカに対する無邪気な礼賛だったり、世代差から来る映画の好みの違いだったり、どうにもピンとこない部分はどうしてもあるものの、やはり淀長さんの本を開くとあの在りし日の語り口と映画愛が蘇ってきて非常に幸せな気持ちで読むことができる。未見の映画もけっこうあったからまた少しずつ見てゆきたい。2015/05/12
リョウ
1
淀川さんの映画愛ほとばしるエッセイ。迸りすぎて時々ついていけなかったのですが、近頃某テレビCMで話題の淀川節を堪能できました。私はこれまであまり映画に関心がなかったのですが、彼に影響されて観てみたいと思う作品も出てきました。2015/02/01
lagopus55
0
サイレント、トーキー問わず観たい映画がふえてしょうがない。自分の映画体験を重ねて読めば、より有意義に。勿論「映画を見る若い人たちへ25の願い」というのもあっていい。「人間に涙を授けたもうた神は、人間が心やさしいことを知っておられるからである。」にはやられました。2010/05/15