内容説明
本書は、東北の三大再審無罪事件の血痕鑑定、体液(または、体液斑)鑑定をめぐる誤判原因について、関係資料の整理、検討を行ない、この種の鑑定、ひいては、科学鑑定一般が、誤判、とくに、えん罪の原因にならないために寄与することを目的として作られたものである。
目次
本書の課題と諸前提
弘前事件(白シャツの斑痕は人血か;白シャツ斑痕の血液型鑑定の若干の問題点)
青森事件―体液(斑)血液型鑑定の証明力の限界とその限度
松山事件(再審無罪判決と国賠一審判決との事実認定の分岐点;誤(または、虚偽)鑑定説の紹介と検討
三木鑑定、平塚鑑定は、いつ嘱託されたか)
科学的証拠の証拠能力に関する覚書―弘前事件の血液型鑑定を例として
結び
著者等紹介
田中輝和[タナカテルカズ]
1938(昭和13)年青森県上北郡藤阪村(現、十和田市)生まれ。1957(昭和32)年青森県立黒石高校卒業。1962(昭和37)年東北大学法学部卒業。現在、東北学院大学法学部教授。博士(法学)
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