内容説明
時間と共に変貌する言葉たち。最終形態はどこにあるのか。鴎外、漱石、一葉、鏡花、啄木、谷崎、賢治、芥川、川端、多喜二、太宰…。多くの作家たちが言葉と格闘し、その文言は時に生き物のように変貌していった。その軌跡から「小説」を探る。
目次
はじめに 小説は変貌する
序章 「夜明け前」の誕生
第1章 構想
第2章 原稿用紙の世界
第3章 活字化以後の変貌
第4章 読み継がれていく中で
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うろたんし
4
面白かった。個人的にはもちろん、森鷗外についてもっとたくさん読みたかったけど、そういう目的で書かれた本ではない。文学作品の発表には作者のみならず編集者や、世間の出来事、そして師弟関係なども少なからず影響するということ。 2019/04/02
Minami
1
面白かった! いろいろな理由から変化していく小説。自筆の推敲。他者の手の加えられた跡。変化する言葉に少し触れられた気がした。 これを展示で見られたら!情報量の多さに驚いたにちがいない。2019/03/21
ガッチ親父
0
日本近代文学館のこの企画展を見に行くことができなかった者としたら、雰囲気を味わいことができて良かったと思う。ただ、作家自身が自分の作品に手を入れることはよくあることで、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』については周知のこと。他の作家についても同様で、新たな驚きはなかった気もする。2021/10/03