内容説明
ヨーロッパの東端からアジアの東端から混迷をきわめる時代と向き合った二人の作家。共鳴するその思索の核心を明らかにしていく比較文学の試み。
目次
はじめに 堀田善衞のドストエフスキー観―ドストエフスキーで現代を考える
序章 芥川龍之介のドストエフスキー観―『罪と罰』の考察と悲劇の洞察
第1章 絶望との対峙―『白夜』の時代と『若き日の詩人たちの肖像』
第2章 『罪と罰』のテーマと日本の知識人の考察―武田泰淳の『審判』から『記念碑』へ
第3章 ドストエフスキーの手法の考察と応用―『囚われて』から『零から教えて』へ
第4章 核の時代の倫理と文学―ドストエフスキーで『審判』を読み解く
第5章 ナポレオン戦争と異端審問制度の考察―『ゴヤ』から『路上の人』へ
終章 宮崎アニメに見る堀田善衞の世界―映画『風の谷のナウシカ』から映画『風立ちぬ』へ
あとがきに代えて 『若き日の詩人たちの肖像』との出会いと再会
著者等紹介
高橋誠一郎[タカハシセイイチロウ]
1949年福島県二本松市に生まれる。東海大学文学部文学研究科(文明専攻)修士課程修了。元東海大学教授。ドストエーフスキイの会、堀田善衞の会、日本ロシア文学会、世界文学会、日本比較文学会、日本トルストイ協会、ユーラシア研究所、黒澤明研究会、日本ペンクラブなどの会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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