内容説明
本書は、ナイロンの出現が日本へ与えた影響を多方面から究明するものである。日本のアカデミズム、繊維会社、政府、一般大衆等にどのような影響を与えたかを闡明し、この科学的異文化を日本全体がどのように受容し対応していったかを明らかにする。特に戦後、大発展した日本の高分子化学にどのような影響を与えたかを特に詳細に検討する。
目次
第1章 高分子説と会合体説の論争
第2章 カロザースのナイロン発明
第3章 ナイロン出現時の日本の生糸産業と繊維工業
第4章 ナイロン出現とその影響
第5章 財団法人日本合成繊維研究協会設立
第6章 日本における合成繊維研究―ビニロン
第7章 日本のナイロン研究
第8章 戦後の日本の高分子化学の発展
著者等紹介
井上尚之[イノウエナオユキ]
1954年生まれ。京都工芸繊維大学卒業。大阪府立大学大学院博士課程修了。理学博士、博士(学術)。国・公・私立大学兼任講師。環境マネジメントシステムISO14001審査員。環境計量士。専攻は科学技術史、環境マネジメント、化学教育(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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