目次
第1部 現代の暴力と宗教(「ブッシュの戦争」とキリスト教の正戦論―対イラク戦争は正しい暴力行使だったか?;国家と宗教―靖国神社の場合)
第2部 キリスト教と暴力―聖書の視点から(「選民」と暴力―ボーダーの内と外;イエスの非暴力;復讐するのは神―新約聖書と暴力)
第3部 暴力克服への摸索―キリスト教の視点から(人間の欲望とキリスト教―ルネ・ジラールを手がかりに;暴力の根底にある思い―優生思想という「暴力」;暴力の克服とキリスト教)
著者等紹介
前島宗甫[マエジマムネトシ]
1937年生まれ、関西学院大学キリスト教と文化研究センター教授。キリスト教学、実践神学、平和学。日本キリスト教協議会、アジアキリスト教協議会、世界教会協議会などの経験から幅の広いエキュメニズムに関心をもつ
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感想・レビュー
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ぼけみあん@ARIA6人娘さんが好き
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リベラルな立場のプロテスタントの学者によって書かれたキリスト教と暴力をめぐる論考。ページ数は少なく、収録された論文もそれほど多くないが、とても参考になったし、それなりに刺激的な内容だった。2011/03/17
ころりん
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ブッシュ戦争、靖国神社、選民思想、「イエスの非暴力」切り口はいいんだけど…その「分析」にも暴力のニオイがする。 終章の中道論文が腑に落ちた。 「キリスト教は暴力を克服することが出来るのか」という問い自体が、キリスト教帝国主義に繋がる。 「キリスト教自らが暴力を規定し、それを克服しようとするのではなく、暴力に苦しむ人の声に耳を傾け、その人々と連帯することが必要」 「断罪を目的にしているわけではない。…あらゆる暴力によって、神より与えられたいのちの輝きを失った…側に立ち、…回復という使命を担う」! ですです。2018/12/14