内容説明
遣唐使派遣が廃止になったあと、多くの僧侶や商人たちが日中間の交易を繰り返した。日中関係を支えた人びとの実態とは!!
目次
序章 遣唐使とその変化
第1章 九世紀の遣唐使
第2章 寛平度遣唐使計画をめぐって
第3章 巡礼僧の時代
第4章 商客の来航と様態
第5章 日本朝廷の対外政策
第6章 日宋貿易の展開
第7章 外交案件への対処と外交感覚
終章 古代対外関係の行方
著者等紹介
森公章[モリキミユキ]
1958年、岡山市生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。奈良国立文化財研究所平城宮発掘調査部文部技官・主任研究官、高知大学人文学部助教授を経て、東洋大学文学部教授。専門は日本古代史。地方支配の歴史的変遷、東アジアの国際関係、木簡学と都城・官衙の生態などを研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hyena_no_papa
3
先日読了した『王朝貴族と外交 国際社会のなかの平安日本』の延長のつもりで読み始めたが、用いる史料など格段に範囲が広く高いように思えた。遣唐使停止、唐王朝の滅亡のあとの日中外交という視点を期待したが、日宋通交のほうが遥かに大きなウエイトを占めており、古代史の延長上で読むにふさわしい本ではなかったようだ。それでも各種の詳細な表は一覧性があり、ありがたい配慮と言えよう。外交は朝廷のみが執り行うものでもなく、僧侶や商人の働きは無視できないほど大きいことが実感される。後白河法皇への貢進物に「賜日本国王物色」と!2023/09/19