内容説明
3・11大震災と原発事故、9・11同時多発テロと戦争、そしてオウム事件。困難が連続する読めない情況に対してどんな言葉が有効なのか。吉本思想の検証をとおして生きるよりどころとなる言葉を発見する。
目次
第1章 吉本隆明の3・11言論と「超越」をめぐって(第三回目のインタビューにあたって;時間と場所で色合いを変える「3・11」言説 ほか)
第2章 『母型論』の吉本隆明と『戦争詩論』以後(「嫌な時代」ということについて;「嫌な時代」の構造 ほか)
第3章 全体性の認識と文学の主張する場所(文学はどこで存在を「主張」するか;詩の「直接話法」について ほか)
第4章 オウム問題についての感想(どこで話すのか;悪しき超越について ほか)
著者等紹介
瀬尾育生[セオイクオ]
1948年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、首都大学東京教授。著書に詩集『DEEP PURPLE』(高見順賞)、評論集『戦争詩論1910‐1945』(やまなし文学賞)、『詩的間伐 対話2002‐2009』(稲川方人との共著、鮎川信夫賞)等がある
佐藤幹夫[サトウミキオ]
1953年秋田県生まれ。75年國學院大學文学部卒業。批評誌『飢餓陣営』主宰。現在、更生保護法人「同歩会」評議員、自立支援センター「ふるさとの会」相談室顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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