内容説明
800年前、平安の都を揺るがした大火、竜巻、大地震…。絶望の中から生まれた、世界に稀有な災害文学・鴨長明『方丈記』。東日本大震災で「この世の終わり」を眼前にした被災作家が、「その後」を生きぬく心の拠として、この古典の名文を読み解く。
目次
第1章 諸行無常
第2章 火風禍(外面の苦)
第3章 地水禍(外面の苦その二)
第4章 一切皆苦(内面の苦)―他律心~世の中と心のあり方
第5章 無常と常住(自省)―常ならざるものと常なるもの
第6章 諸法無我(内省)―我とは、常在であるか、無常であるか
第7章 寂滅涅槃(色即是空)―その無数の太陽と銀河をも含めて、それこそが無なのだ(ショーペンハウエル)
著者等紹介
松島令[マツシマリョウ]
作家、金融・経済評論家。元大蔵官僚。旧大蔵省・国際金融局と財務局にて「プラザ合意」の外為協調介入担当官、証券検査官、経済調査官などを歴任。退官後、2000年12月に金融犯罪小説『証券検査官』(宝島社)で作家デビュー。いっぽうで、青年期からの仏典研究をいまも続けている。1957年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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