出版社内容情報
原発問題の第一人者が告発する、渾身のノンフィクション
―町はなぜ原発を受け入れたのか。そこで何が起きたのか―
本書は2006年に新風舎より刊行された『日本の原発地帯』を改題・加筆したものだ。
らの足で現場を歩き、市井の目線で書かれた原発地帯をめぐる鎌田氏ルポは、時を経た今なお精彩を欠かない。むしろ今だからこそ、原発を受け入れた町々の現実が、いっそうの生々しさをもって突きつけられてくる。
普段私たちが何気なく使っている電気の大方は、全国の地方の町々に乱立する57基もの原子力発電所で賄われており、さらに建設中のものが10基もある。
それは、東日本大震災以降に福島で起きた悲劇が、他の原発でも十分に起こりうるということを意味している。 このことを、私たちは忘れてはいけない。
鎌田氏は次のように言う。
「これから、被災地の不幸はますます増殖する。その不幸を具現しないためには、原発の支配から脱却するしかない。
簡単なことだ。「脱原発」を宣言し、原発から撤退をはかり、代替エネルギーの開発を毅然と進めればいいだけのことだ。
それは日本の民主化の道でもある。」
<目次>
まえがき 脱原発にむかう時
日本の原子力発電所、核燃料施設の地図
Ⅰ 原発先進地の当惑 福井
Ⅱ 金権力発電所の周辺 伊方
Ⅲ 原発銀座の沈黙 福島
Ⅳ 抵抗闘争の戦跡 柏崎
Ⅴ 政治力発電所の地盤 島根
Ⅵ 原子力半島の抵抗 下北
Ⅶ 1988年、下北半島の表情
Ⅷ 核の生ごみ捨て場はどこに? 人形峠、東濃鉱山、幌延
Ⅸ 住民投票の勝利、1996年8月
単行本あとがき/文庫版のためのあとがき/解説 西尾漠
改題刊行のためのあとがき ダモクレスの剣―原発事故の最中で
関連年表
内容説明
世界を震撼させた原発パニック。町はなぜ原発を受け入れたのか。そこで何が起きたのか。
目次
1 原発先進地の当惑―福井
2 金権力発電所の周辺―伊方
3 原発銀座の沈黙―福島
4 抵抗闘争の戦跡―柏崎
5 政治力発電所の地盤―島根
6 原子力半島の抵抗―下北
7 1988年、下北半島の表情
8 核の生ゴミ捨て場はどこに?―人形峠、東濃鉱山、幌延
9 住民投票の勝利、1996年8月―巻町
著者等紹介
鎌田慧[カマタサトシ]
1938年青森県弘前市生まれ。早稲田大学文学部卒業。新聞記者や雑誌記者を経て、フリーとなる。労働や原発、教育などの問題を弱者の立場にたって追求するルポライター。いまも変わらず、自らの足で現場を歩き、市井の目線でルポを書き続けている。『反骨―鈴木東民の生涯』(講談社文庫)にて1990年度新田次郎賞を受賞、『六ヶ所村の記録』で(岩波書店)にて1991年度毎日出版文化賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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James Hayashi
モリータ
unpyou
みい⇔みさまる@この世の悪であれ
緑のたぬき