社会の中で居場所をつくる―自閉症の僕が生きていく風景(対話編・往復書簡)

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  • サイズ A5判/ページ数 149p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784904515051
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

重度の自閉症のため「普通の会話が難しい」作家・東田直樹が、精神科医の山登敬之と語り合った前代未聞の往復書簡。「記憶」「自閉症者の秘めた理性」「正義とは」「純粋さ」「嘘」「自己愛」「自閉症者の世界」「人間という生き物」といった深く根源的な問いを投げかけあい、正面から語り合う。雑誌『ビッグイシュー日本版』で二年半にわたった連載を単行本化。

目次

1 原始の感覚、未来につながらない記憶
2 「こだわり」と「好き」の間、自閉症者の秘めた理性
3 純粋さ、うしろめたさ、嘘、そして夢
4 自閉症者への対応とは?自己愛とは?
5 自分を意識する不思議さ、支援とは?
6 「共世界へのためらいがちな参入」のために
対談 東田直樹×山登敬之―僕は笑ってもらえると、うれしい。悲しんだりされるとつらい。
東田直樹さんに聞く「A to Z」

著者等紹介

東田直樹[ヒガシダナオキ]
1992年、千葉県生まれ。作家。童話、詩、絵本、エッセイなど、これまで19冊出版。『自閉症の僕が跳びはねる理由』の翻訳本『THE REASON I JUMP』が英国、米国、カナダで発売され、ベストセラー入りを果たす

山登敬之[ヤマトヒロユキ]
1957年、東京都生まれ。東京えびすさまクリニック院長、精神科医、医学博士。筑波大学大学院博士課程医学研究科修了。専門は、児童青年期の精神保健(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

美登利

73
東田さんの書籍は何冊か読んでいます。読めば読むほど彼の発する言葉に打ちのめされて、表現するのに迷います。往復書簡の精神科医、山登先生が思う事は、多分一般人と同じと言うか。あまりにもそのまんまなので、専門医と言っても感じ方や語彙は同じなのかとかなり意外なので拍子抜けする部分がありました。東田さんの文章が大人なのか、山登先生がくだけすぎてるのか。違和感が残ります。東田さんが特別な自閉症だと思うのは、私の気持ちにもあると思います。同じように考えていても、表現できる術がない人達がたくさんいるのだろう。2016/07/27

しいたけ

53
ビックイシューに連載された、作家東田直樹と精神科医山登敬之の往復書簡。付箋がいっぱい。その全部が東田さんのページにつく。山登先生のページを読むたびイライラし悪態をつく私に夫が言う。「河合隼雄との往復書簡だったら、うっとり終わってたいして考えなかったろう。だからこっちの方がいい本なのかも」。そう思おうと思う。思いが通じない失礼さに明らかに怒っているだろう東田さんが、きちんと大人の対応をしているのだから。東田さんにとってもステップアップの訓練になっただろう。それにしても専門医なのに・・・2017/04/01

ヒデミン@もも

51
東田直樹さんの言葉に感動して泣ける。障害者から発せられる言葉だからではない。哲学的で心に響く。それに比べてこの精神科医の山登敬之さんの言葉が軽過ぎて嫌な感じ。生きるのがつらいとき、どこかに出口があると考えない。つらい気持ちと向き合わなくも、人は生きていける。あなたが悪いわけではない。人は与えられた環境の中で、精一杯生きなければない動物。たとえ、自分の精一杯が他の人と違っていても、恥ずかしいことではありません。羨ましいという感情があるから、人は向上する。ぶれてもいい、人は変わって当たり前、むしろ変わるべき。2017/04/21

ヒラP@ehon.gohon

17
自閉症の東田直樹さんと、精神科医の山登敬之さんの往復書簡のようなやりとりで、東田さんはいろいろなものを引き出されていきます。 とても意義ある取り組みの本でした。2024/01/29

15
考えて考えて、考え抜くような哲学的な本でした。東田さんの言葉がとにかく素敵。2018/11/18

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