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内容説明
2015年の難民危機に際してメルケル首相が表明したシリア難民の受け入れ。その背景には「庇護権」という憲法上の権利があった。「政治的に迫害された者は、庇護権を享受する」―ドイツ憲法のこの短い条文は、大量の難民をうみだしたナチスドイツの迫害政策に対する反省から生まれ、戦後ドイツの難民に対する寛容さを体現していると語られてきた。しかし、それだけで「庇護権」を説明することができるのだろうか。語られてこなかったもうひとつの物語=歴史に迫る。第14回日本修士論文賞受賞。
目次
第1章 ドイツ連邦共和国基本法の庇護権はいかに生まれたか
第2章 庇護権について
第3章 両義的な庇護権として―基本法制定過程の再検討
第4章 外国人の権利へ―初期連邦議会における議論の分析
結章 庇護権あるいはドイツの両義性―欧州難民危機と庇護権
著者等紹介
安齋耀太[アンザイヨウタ]
1990年東京都葛飾区生まれ。千葉県我孫子市育ち。2014年筑波大学社会・国際学群社会学類社会学主専攻卒業。2016年東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻相関社会科学コース修士課程修了。2021年同博士課程単位取得後満期退学。現、特定非営利活動法人WELgee理事。専攻:社会学(法社会学・国際社会学)難民研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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