内容説明
ミカンやレモン、オレンジ、ライム等の柑橘類は中国で初めて栽培され、長い旅を経てヨーロッパ、南北アメリカに伝わった。日本人にも食品や飲料、香料として親しまれ、品種改良が進んでいる。本書は、柑橘類が世界に広がっていった歴史を中心として、オレンジをはじめとする柑橘類の魅力をさまざまな角度から紹介している。柑橘類に含まれている成分に関する科学的な話題(ビタミンや糖類、香りや色を決める物質、果皮に含まれる精油、調理の際に見られる化学反応など)や、柑橘類が貴重だった中世の人々にとってそれはどのような意味合いを持っていたのか、冷害や干ばつへの対応、品種改良、需要の拡大、柑橘類と絵画や文学、行事との文化的な関係、などのさまざまな話題が幅広く取り上げられている。そして、そのなかに著者自身の柑橘類にかかわるエピソードや柑橘類を使ったレシピが盛りこまれている。単なる解説書とは異なり、料理好きな方も含めて柑橘類を丸ごと楽しめる内容となっている。
目次
プロローグ 先輩作家への手紙
第1部 外来種の栽培(はじめに―柑橘類の定義を含めて;ヨーロッパへの移植 ほか)
第2部 柑橘類から価値を発掘(夢のカリフォルニア;酸っぱいレモンから甘いレモネードを作ろう ほか)
第3部 象徴的な抽出(柑橘類の象徴的意味;散文における柑橘類のイメージ ほか)
エピローグ 先輩作家からの返事
著者等紹介
ラスロー,ピエール[ラスロー,ピエール][Laszlo,Pierre]
有機化学者。リエージュ大学、及びエコール・ポリテクニークの化学教授を務める
寺町朋子[テラマチトモコ]
京都大学薬学部卒業。企業で医薬品の研究開発に携わり、科学書出版社勤務を経て、現在、翻訳業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
Saiid al-Halawi
きのたん
いなお
三毛子