内容説明
現代美術と現代美術批評の両者に対する鋭い批評精神の持ち主である著者がここ数年にわたって書いてきた批評や論文を集大成した。抽象表現主義の思想を根底にした批評態度は一貫して変わることなく、本書においてもいかんなく発揮されている。
目次
芸術の不在
現在病について
アヴァンギャルド―その生と死と再生
状況としての美術
ネオ・アヴァンギャルドの落陽
現代彫刻再考
アメリカ現代美術の変貌―「ミニマリズムから表現主義へ」展をめぐって
美術、一九五〇‐一九九〇―その顕示的局面
造形/反造形を超えて―抽象表現主義論の視点から
抽象表現主義、その時空の表現をめぐって
描くことへ
「政治的利用の芸術」について
抽象の生成
美術批評の現在―その位相学的検証
フォーマリズム再考―現代日本美術の場合
メタ理論を遁れて
著者等紹介
藤枝晃雄[フジエダテルオ]
福井県生まれ。武蔵野美術大学教授。文学博士(大阪大学)。東京芸術大学卒業。京都大学大学院修士課程修了。ケース・ウエスタン・リザーヴ大学大学院(フルブライト基金)、ペンシルヴァニア大学大学院に留学。ニューヨーク近代美術館訪問学者。ヤドー・フェロー
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