内容説明
かつて、大気圏内核爆発実験により放射性核種が降り注ぎ、日本の土壌や農作物は汚染された。福島原発大事故による汚染は、この時の数千倍、数万倍にあたる。そして、われわれの命に直結する「食材」の汚染が全国に広がった。事故後4ヵ月を経過する中での実態を把握し、大気圏内核爆発実験時、その後の日本土壌と農作物の放射性核種汚染研究、チェルノブイリ原発事故への対応について紹介した。著者は環境土壌学の第一人者で、今後さらに深刻化するであろう土壌汚染問題の基本情報として、緊急出版した。
目次
1 福島第一原発大事故の経緯と放射性核種の排出(地震と津波の規模;福島第一原発大事故の状況 ほか)
2 大気圏内核爆発実験による日本の土壌・作物汚染(土壌と粘土鉱物および2:1型粘土鉱物によるセシウムイオンの固定;セシウム‐137とストロンチウム‐90の土壌中挙動 ほか)
3 チェルノブイリ原発事故の環境影響(チェルノブイリ原発事故の様相;チェルノブイリ原発事故後の農業生産への対策 ほか)
資料編(原子力産業における安全確保;放射性物質による環境汚染を防ぐために ほか)
著者等紹介
浅見輝男[アサミテルオ]
1932年出生。1955年東京大学農学部農芸化学科卒業。1957年東京大学大学院化学系研究科農芸化学専門課程修了。1959年東京大学農学部助手。1972年茨城大学農学部助教授。1980年茨城大学農学部教授(~1998)。茨城大学名誉教授。日本学術会議会員(第6部)(1994~2003)。日本環境学会副会長(1994~2001)同会会長(2001~2005)。ヤーコン研究会会長(1998~2002)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。