内容説明
作家・永沢光雄が、ガン発病までの2年間、雑誌「バースト」に遺した短篇小説を集成。
著者等紹介
永沢光雄[ナガサワミツオ]
1959年宮城県生まれ。大阪芸大文芸学科中退。大阪で演劇活動をしたのち、上京して白夜書房に入社、5年間雑誌編集に携わる。退社後は、風俗やスポーツの分野のノンフィクションを手がけ、インタビュー集『AV女優』(96年)で脚光を浴びる。インタビューの名手と呼ばれるが、2002年、下咽頭癌により声を失う。近著に初の小説集『すべて世は事もなし』(01年)、闘病生活を赤裸々に綴った日記『声をなくして』(05年)などがある。2006年11月1日死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はるま
13
図書館除籍の頂き本 初読作家 ノンフィクション作家できないでルポライターとも しかし47歳の若さで既に亡くなられて15年あまり 26篇からなる短篇であるが、まるでご自身の私小説?と言わんばかりのフィクションかな?出てくる主人公は、ちと冴えない中年男で少々お酒の魔力に溺れてるようなそんな設定が多かったかな?ちょっぴり不思議な体験であったり、エロティズムありで、なかなか面白かったな にしても早死にですね もう少し生きて小説も書きたかっただろうにね ほんとにお気の毒です けど作品は生き続けるんだから凄いよね2022/02/12
ヒラP@ehon.gohon
10
迷路に迷いこんだような短編集でした。どこか自嘲的な、世を拗ねたような永沢さんの、ナイーブで不器用な作品集。空回り感に寂しさを覚えました。2017/12/13
y
3
好きなひとに読んでほしい本だった。プレゼントするか、返ってこないのを承知で貸すか。うーん、私の知らないところで出逢ってほしいかも。とにかく、その人の人生の中にこの本が存在していてほしい。奇跡みたいな文章、タイトル、帯、装丁、全てが不思議な力に満ちている。それは熱量とか苛烈なものではなくて、どちらかというと魔法みたいなものに近い。2016/06/15
まこ
2
フィクションなのかノンフィクションなのか、はたまたエッセイなのか…。オムニバス形式の話だけど、すべての話がつながってるのか、つながってないのか…。一言で言うと恋愛本。だけどとってもオトナ向け。30代40代なら、面白さがわかりそうよ。2019/08/15
takewoody
1
♦感想♦ 著者の本は初めて読みましたが、面白かったです。 ♦内容紹介♦ 永沢光雄 遺作小説集第1弾 2006年11月1日、肝機能障害により、死去。享年47。 この小説に描かれる男女は、みな不器用にもがきながら、懸命に`いま'を生きています。本書はガン発病までの2年間、ユースカルチャー・マガジン「バースト」に連載した小説26篇を集成した、作家・永沢光雄の新境地となる珠玉の短篇集です。 Myおススメ度 ★★★★☆4(5段階中) 2015/2/24 読了2017/02/24