内容説明
古代ギリシャの月蝕の観察、月距離の測定、そして緯度・経度に関する数学的な理論を打ち立てたプトレマイオスの時代。時は移ってスペイン、ポルトガルそしてオランダのいわゆる大航海時代に至り、航海術向上の必要性に伴なう本格的な天体観測の発展と天文暦の導入、近世に入ってからは、ヨーロッパ諸国間の微妙な利害関係を調整しつつ、大英帝国の威信をかけた王立学士院の支援のもとで王立天文台の設立―チャールズ2世によって最終的に用地として選ばれたロンドン東南部のグリニッジの天文台が設立されるまでのいきさつと、正確な経度を求めたさまざまな人々の努力と、時に愚行の数々を、多くのエピソードをまじえて語る。
目次
第1章 経度の探索―紀元前三〇〇~西暦一六七五年
第2章 天文学者とグリニッジ標準時―一六七五~一七二〇年
第3章 航海者のためのグリニッジ・タイム―一七〇〇~一八四〇年
第4章 グレート・ブリテンのためのグリニッジ平均時―一八二五~一八八〇年
第5章 本初子午線―一七九〇~一八八四年
第6章 グリニッジ標準時―一八八四~一九三九年
第7章 地球より正確な時計器
補遺(カール・カルヴェート)
著者等紹介
ハウス,デレク[ハウス,デレク][Howse,Derek]
第2次大戦中は英国海軍に入隊、航海士となる。1958年、海軍少佐で退役。1963~83年、グリニッジの国立海事博物館の航海および天文学主事
橋爪若子[ハシズメワカコ]
東京生まれ。慶応義塾大学文学部卒業。法政大学大学院人文科学研究科地理学専攻博士課程修了。モントリオール市カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース地域開発調査部、オーストラリア在ヴィクトリア州政府事業開発調査部などを経て、元法政大学文学部ならびに国士舘大学文学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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