内容説明
明治40年に始まる「隔離政策」ゆえに偏見・差別とともに社会から切り離され、全国各地の収容施設で終生を過ごしたハンセン病者たちの、悲痛な叫びともいえる聴き書きを中心に、彼らの歩んだ過酷な人生を赤裸々に描き出す。
目次
第1章 北のハンセン病者―北部保養院に生きた人々(北部保養院の開設;「療養所視察報告」にみる北部保養院;患者をめぐる相克―東の中條資俊、西の光田健輔;中條資俊院長の営み;患者の相貌 ほか)
第2章 聴き書き ハンセン病者として生きて(「果たせなかった社会復帰」(中村きみ子)
「松丘保養園に生きた半生」(滝田十和男)
「悪法というが命は救われた」(菊池正實)
「文学に生きる支えを求めて―闘いの日々の中から」(国本衛)
「青年学級の制服を着て」(M・I) ほか)
第3部 ハンセン病者と共に―元国立療養所松丘保養園園長荒川巌の歩み
著者等紹介
小林慧子[コバヤシケイコ]
北海道に生まれる。1965年北海道立衛生学院保健婦科卒業。その後道内の職域、地方自治体において保健福祉業務に従事。2005年北海学園大学人文学部日本文化学科二部卒業。2008年北海学園大学文学研究科日本文化専攻修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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