内容説明
「多言語主義」は、本当に普遍的な価値たり得るのか。現代世界において「言語」はどのような問題の場としてあらわれているのか、世界各地域の多言語状況から問いかえす。「言語問題」とは、「言語」の問題ではなく、「人間」の問題なのである。
目次
序論 多言語主義再考
第1部 理念と現実の狭間で―ヨーロッパの経験と「多言語主義」を再考する(ヨーロッパの多言語状況管理の歴史と“少数言語”の現実;ヨーロッパ外の多言語状況とヨーロッパ型多言語主義 ほか)
第2部 社会主義国の「多言語主義」の経験を振り返る(旧ソ連の経験と現在;中国―多言語主義の理念の変容と言語支配)
第3部 アジアの多民族・多言語国家の経験(インド亜大陸の多文字・多言語状況;インドネシアにおけるインドネシア語普及と多言語状況 ほか)
第4部 アフリカのオーラルな多言語空間と文字(オーラルな多言語空間で起こっていること;文字化/書記化とは何か)
第5部 日本における多言語主義/多言語状況を考える
著者等紹介
砂野幸稔[スナノユキトシ]
熊本県立大学教員。専門分野:アフリカ地域研究、多言語社会論、フランス語圏文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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