内容説明
11世紀から16世紀までの中世ロシアにおける、12人の修道士の説教と書簡を訳出。この時代の「キリスト教雄弁文学」の輪郭を示す。併せて解説において、そのときどきの歴史的状況・時代精神との関わりのなかでこれら文学作品が紡ぎだしてきた「思考のかたち」を精緻にたどる。
目次
府主教イラリオンの律法と恩寵に関する講話
洞窟のフェオドーシイの教訓と祈り
スモレンスク人クリメントの書簡
トゥーロフのキリルの講話と教訓
ヴィドゥビツィの修道院長モイセイの講話
ウラジーミルのセラピオンの説教
ベロオゼロのキリルの三通の書簡と遺言状
プスコフの修道院長パンフィールの教訓的な講話
プスコフの長老僧フィロフェイの書簡
ヴォロクのヨシフの書簡
ヴォロクのヨシフの異端者の論難についての書簡に対するキリル修道院の答え
ソラ川のニルの四つの書簡と遺言
解説:中世ロシアの歴史とロシア思想展開の諸相
著者等紹介
三浦清美[ミウラキヨハル]
1965年、埼玉県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。現在、早稲田大学文学学術院教授。専攻はスラヴ文献学、中世ロシア文学、中世ロシア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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