内容説明
「靖国」の傍らで、アジア・太平洋戦争日本人戦死者を「殉国者」として顕彰する式典が連綿と続いてきた意味とは何か。歴代首相による「式辞」や戦死者遺族の手記等を読み解きつつ、政府の意図を検証する。
目次
1 アジア・太平洋戦争日本人戦死者の顕彰による対国家忠誠心の再興を目指す政府主催の全国戦没者追悼式の成立と展開
2 靖国神社法制定の挫折から中曾根康弘首相の靖国神社公式参拝へ
3 アジアの戦争犠牲者との連帯を目指した日本人戦死者遺族の思想と運動
4 日本政府首脳のダブルスタンダードの定着
5 戦後五〇年国会決議と村山談話
6 小泉純一郎首相の靖国神社参拝と日本人戦死者の積極的顕彰の復活
7 「名誉の戦死者」の名の下に抑圧された戦死者遺族の悲しみと異端の思想の生誕
終章 「軍備の根底たる愛国心」高揚政策との対決のために―戦後に残した日本民衆の未決の思想的課題
著者等紹介
山田昭次[ヤマダショウジ]
1930年埼玉県に生まれる。1953年立教大学文学部史学科卒業。1962~95年立教大学一般教育部に勤務。立教大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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