内容説明
貨幣経済の発達は、江戸期の社会・人びとにいかなる変容をもたらしたか。近世文学者たちは、その急激な変化といかに対峙し、格闘したか。精神史の観点から考察する。
目次
西鶴―経済社会の小説
西鶴―破滅の行方
『女殺油地獄』の作劇法
『心中宵庚申』―夫婦心中に見出した死のかたち
『心中宵庚申』―貨幣経済社会で滅びゆく者たち
芭蕉の「わぶ」
杜国の詩情―冬の日「こがらしの巻」より
軽薄なるものの音色―『猿蓑』市中の巻より
「貧福論」の考察―経済社会と徳
美しい死からの反転―「浅茅が宿」の三つの物語
付 精神史としての近世―『廣末保著作集』完結によせて
著者等紹介
日暮聖[ヒグラシマサ]
専攻は日本近世文芸。1993~2010年法政大学在職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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