内容説明
ラシーヌ、ルソー、フロベール、ランボー、プルーストなど、フランス文学の代表的作家について、その作品誕生の様々な背景や条件を明らかにしつつ、文学とは何かという本質的な問題に迫る。
目次
生成論の射程
第1部 規範と創造(詩人バイフの旧約聖書詩篇翻案の生成―十六世紀における詩と音楽の奇妙な結合;ラシーヌ悲劇の生成過程 ほか)
第2部 変奏と転調(ジェラール・ド・ネルヴァル―変奏の美学;フロベール『ボヴァリー夫人』の生成―ラリヴィエール博士の人物像の解釈をめぐって ほか)
第3部 時代の中での創造(ルソーにおけるリズム論と夢想の詩学;プルーストと写真芸術 ほか)
第4部 草稿が語るもの(パスカルの『パンセ』―「中断された作品」の生成論;フロベール『ブヴァールとペキュシェ』における教育と自然 ほか)
著者等紹介
田口紀子[タグチノリコ]
1953年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程研究指導認定退学。パリ第4大学文学博士。現在京都大学大学院文学研究科教授。専門はフランス語学、テクスト言語学
吉川一義[ヨシカワカズヨシ]
1948年生まれ。1977年、パリ第4大学文学博士、東京大学大学院博士課程満期退学。東京都立大学教授を経て、京都大学大学院文学研究科教授。専門は近現代フランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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