内容説明
経済成長の著しい中国だが、ビジネスチャンスは豊富にありながらそこへ資金を回す仕組みは、最近まで発展途上であった。銀行・市場からの資金調達を代替する役割を果たした企業間信用に焦点を当て、実証分析からその実像に迫る。中国経済の成功経験は、より低開発段階にある途上国が有効に利用できるのか、社会科学的普遍化を試みる。
目次
第1部 社会的問題から健全な金融仲介経路へ(企業間信用の変質―1990年代前半期)
第2部 企業間信用の機能とそのメカニズム―企業調査からの観察事実(企業金融において企業間信用が担う機能;企業間信用を機能させるメカニズム)
第3部 企業間信用が果たす役割―計量分析(企業間信用ファイナンスの効率性;所有権、企業間信用、企業家行動;企業間信用の進化)
著者等紹介
矢野剛[ヤノゴウ]
1970年京都市生まれ。1994年京都大学経済学部卒業。1996年京都大学大学院経済学研究科博士前期課程修了、修士(経済学)。1999年京都大学大学院経済学研究科博士後期課程満期退学。1999年徳島大学総合科学部専任講師。2001年徳島大学総合科学部助教授、博士(経済学)号取得(京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了)。2007年徳島大学総合科学部准教授。2010年京都大学大学院経済学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。