内容説明
人間はどこまで「脳」の謎に迫れるのか?世界の研究をリードした重鎮と第一線の研究者が、未知の世界へ踏み込んだ先人たちの業績を振り返り、研究史を切り開いた諸概念と近未来のテーマを闊達に語る。最先端の巨大科学となった研究も、人の営みの積み重ねによって展開していく。科学と科学者のあり方を、研究者自身の体験から生き生きと描き出すことで、過去から現在、未来へと見渡す脳研究の鳥瞰図。
目次
第1部 神経科学と理論研究のインタラクションは何を生んだか(神経科学との出会い―なぜ、数理であり、物理であり心理であるのか;前電気生理学の時代から電気生理学の時代へ;電気生理学の時代;神経科学前夜;神経科学の時代;神経科学の将来)
幕間の解説 理論神経科学史のアウトライン―二つの対談を理解するために(精神の座としての脳;神経回路とその機能(1940年代の「理論」)
パーセプトロン(1957‐60年代)
ホログラフィックメモリー(1960年代)
連想記憶モデル(1960‐70年代)
自己組織化モデル(1970‐80年代)
コネクショニズム(1980年代))
第2部 ニューロコンピューティング研究は何を生んだか(爆発的発展の前夜の暈気;「バイオニクス」の時代から「コネクショニズム」前夜まで;「コネクショニズム」の時代;ニューコンピューティングの現在と課題)
著者等紹介
外山敬介[トヤマケイスケ]
京都府立医科大学・名誉教授
甘利俊一[アマリシュンイチ]
理化学研究所脳科学総合研究センター・センター長
篠本滋[シノモトシゲル]
京都大学大学院理学研究科・准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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