内容説明
大いなる田舎・アメリカ深南部ミシシッピ州に生きるちょっと奇妙でしたたかな女たちが、幾世代にもわたって巻き起こす悲喜劇―。連作『黄金のりんご』をはじめとする短篇小説の名手ユードラ・ウェルティ(1909‐2001)が、幻想的かつ独特のユーモアあふれる筆致で南部農園主や貧農たちの生きざまを描き出す。“南部人二世”であるウェルティが好奇心いっぱいの目で作品に記した南部の歴史や伝説、風俗を、読みとり味わう旅へといざなう。
目次
第1章 『ある作家の始まり』―ウェルティ自らを語る
第2章 『強盗のおむこさん』―ウェルティ自作を語る
第3章 『デルタの結婚式』―フェアチャイルド家の女たち
第4章 『ポンダー家の心』―エドナ・アールの腐心
第5章 『負け戦』―ダイアログの財産
第6章 『楽天家の娘』―父が亡くなった後で
第7章 『緑のカーテン』―処女短篇集
第8章 『広い網、その他』―ナチェズと“オールド・ナチェズ道”
第9章 『黄金のりんご』―ミシシッピ州モルガナ年代記
第10章 『イニスフォールン号の花嫁、その他』―“場所”が物語を作る
著者等紹介
中村紘一[ナカムラコウイチ]
1942年、京都に生まれる。京都大学大学院文学研究科修士課程英語学英米文学専攻修了。京都大学大学院文学研究科教授を経て、京都女子大学文学部教授(アメリカ文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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