感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
翔亀
34
【始原へ28】<東大アンデス隊4>近年の中心人物である関による単著(2006)。力作かつ挑戦作である。東大アンデス発掘隊が、この時点で48年にわたって追求したアンデス古代史の「形成期」(BC3000~紀元前後)の一般理論に挑んだ。発掘した数多くの遺跡が比較・俯瞰されて提示されると圧巻である。自ら発掘しているからこその力業だ。力作とする所以である。しかし挑戦の部分はどうだろうか。■考古学は物的証拠に基づく学問である。しかし発掘物を並べただけでは歴史にならない。DNA分析とか最新技術が投入されてもモノだけ↓2021/07/16
Koning
24
民博の先生の著書。プレ・インカと呼ぶにも古すぎる古代アンデスの長年にわたる発掘調査から得られたデータを元に食物の生産や消費、流通を通して古代の権力の盛衰を考察するという感じでまさに考古学といった本。一般向け選書ではあるけれど、限りなく学術論文に近い雰囲気で南アメリカ方面に興味がないとまるっきり分からんという感じに見えるけれど、日本も含めて文字遺物の無い文明(メソポタミアとか以外はみんなこれになるし)の発達を考えるということではこれしかあるめぇという感じ。モチェができるまでにはこんなことが(続く2015/03/30
ナオ
1
途中から分析の手続きが一定していることに気づき、たいへん勉強になりました。2018/05/27