内容説明
千年を越え、人々に愛でられてきた京都の森。住民にとっては「里山」であると同時に、日本人の美意識と文化を育んだ森は、通常の「里山論」だけでは守れない。都市機能の維持と景観保全、自然の遷移に任せず景観を維持する最適管理、多目的な森林利用の促進など、都市林ならでは伝統景観ならではの保全管理を探る学際的試み。
目次
なぜ古都京都の森の保護が急がれるのか
第1部 古都の森の歴史(京都の森の変遷;京都の森の災害史)
第2部 古都の森の現状(変わりゆく京都の森;景観保全の現状)
第3部 活用による森の保護(木質系材料の利用技術;流通と消費の革新)
第4部 協働の森づくり(モデルフォレスト運動と森林情報の共有;市民・企業参加による森づくり)
著者等紹介
田中和博[タナカカズヒロ]
昭和28年(1953)生まれ。名古屋大学大学院農学研究科林学専攻満了。東京大学助手、三重大学講師、助教授、京都府立大学農学研究科教授を経て、平成20年4月より京都府立大学大学院生命環境科学研究科教授。専門は森林計画学。GIS(地理情報システム)を応用した森林ゾーニング(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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