内容説明
「区切る論理」から「つながりの論理」へ。「やわらかい保護」から考える。タイ東北部の森林―。国立公園となったいまも、村人たちはその地で暮らし続けている。建前としての制度と現実の運用との、実にやわらかい使い分け。人間の文化・社会とむすびついた自然保護のヒントが、そこにある。
目次
第1章 森の中の村
第2章 「やわらかい保護」のメカニズム―「国家保全林」の制度と運用
第3章 矛盾解消への動き―「やわらかい保護」はなくなるのか?
第4章 国立公園という「社会生態空間」―「やわらかい保護」がつくりだしたもの
第5章 食物からみる人と自然のつながりの実像―「自然にしたがって生きる」ということ
第6章 「つながりの論理」が生まれる瞬間―文化形成のインターフェースとしての自然環境の認識
むすびにかえて―森と社会はどこへ向かうのか