内容説明
19世紀末の激動期、李鴻章の幕下で西洋諸国・日本とわたりあった外交官にしていち早く近代経済制度導入を説いた企業家。ヨーロッパと中国のはざまで揺れたその悲劇的生涯から清末の歴史に新たな光を照射する。馬建忠の外交官養成論、朝鮮紀行、経済論を訳出。
目次
第1部 フランス留学と在外公館(フランスへの留学;馬建忠の役割;在外公館に関する意見書;馬建忠と在外公館)
第2部 馬建忠と清末外交(李鴻章の幕下にて;「東行三録」;清末外交の転換)
第3部 馬建忠と清末経済(企業経営の時代;「富民説」(翻訳)
経済思想)
著者等紹介
岡本隆司[オカモトタカシ]
1965年京都市に生まれる。1993年宮崎大学教育学部講師、宮崎大学教育文化学部助教授をへて、現在、京都府立大学文学部准教授。著書『近代中国と海関』(第16回大平正芳記念賞受賞、名古屋大学出版会、1999年)、『属国と自主のあいだ―近代清韓関係と東アジアの命運』(第27回サントリー学芸賞受賞、名古屋大学出版会、2004年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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