内容説明
哲学をめぐる多元的な状況の中で、ミュートス(神話)の役割を明らかにしたわが国最初の研究。
目次
第1部 ミュートスとロゴス(神話と哲学;ミュートスとロゴス;ミュートスの真理性;ミュートスとロゴス)
第2部 プラトンのミュートス(後代の評価;ミュートスとは何か;死後の魂の運命に関するミュートス;宇宙と歴史のミュートス;プラトンのミュートス)
著者等紹介
國方栄二[クニカタエイジ]
京都大学文学部非常勤講師。1952年大阪府生まれ。1985年京都大学大学院文学研究科博士課程修了。2005年京都大学博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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T.Y.
1
第一部ではホメロスに遡って、元々ギリシア語においてミュートスとロゴスは対立するものではなく、またミュートスが真理性を備えていたことを論ずる。そして哲学者達においてもミュートスは決して退けられたわけではなかった。第二部ではプラトンの著作において、死後の魂の運命や宇宙の創造といったミュートスがいかなる意図を持って使用されているかを解明する。一次文献の読解も先行研究のサーベイも非常に詳細で優れた研究だが、やはり特に後期対話編に関しては満足できる答えを出すのは難しいようで。2013/12/23
暁
0
卒論に使ったが、ミュートスが難しすぎて諦めた。