出版社内容情報
心理から身体へ――。時代のテクストとともに変化する、「身体」へのまなざしとその表現を探る。ラブレーからプルーストにいたる諸作品を、食の諸相、演劇・バレエにおける王、科学・医療的身体と逸脱、魂と肉体、セクシュアリティ、サウンドスケープ、衣装とモード、ポートレイト…などの視点から読み解く、新しいフランス文学史。
目次
フランス文学と身体―「食」の主題系をめぐって
第1部 アンシャン・レジームにおける世界と身体(巨人の文化的・政治的身体性をめぐって;フランス絶対王政と古典悲劇―「王の身体」をめぐって ほか)
第2部 ロマン主義からレアリスムへ(ネルヴァル的「新生」―『オーレリア』における魂と肉体;唇・皺・傷―マルドロールの“身体なき器官” ほか)
第3部 ベル・エポックの華やぎの陰で(裂開と神秘―『若きパルク』の構造とその身体論;ブーローニュの森のスワン夫人―プルースト的身体のねじれと二重性 ほか)
第4部 時代を超える身体―怪物性・ポートレイト・ポルノグラフィー(逸脱、排除、自由―怪物的身体をめぐる考察;カタログ的身体から記号的身体へ―小説における登場人物のポルトレをめぐって ほか)
著者等紹介
吉田城[ヨシダジョウ]
1950年生まれ。パリ第4大学博士課程修了(文学博士)。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。元京都大学大学院文学研究科教授。専門はプルーストおよび19‐20世紀フランス文学。2005年没
田口紀子[タグチノリコ]
1953年生まれ。京都大学大学院文学研究科教授。京都大学大学院文学研究科博士課程研究指導認定退学。パリ第4大学文学博士。専門はフランス語学、テクスト言語学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。