内容説明
獄中の老父キモンを授乳によって救う孝行娘ペロー。さまざまな画家が描いたこの物語の表現類型を検討し、そこに託されたメッセージを読み解く、比較芸術学の試み。
目次
第1部 16世紀における主題表現の復興(古代の文学的典拠と中世の作例;イタリア人画家たちによる「ローマの慈愛(キモンとペロー)」
「神を畏れぬ画家たち」の“キモンとペロー”)
第2部 17世紀前半のネーデルラントにおける「キモンとペロー」―物語受容の社会的コンテクストと図像の伝播(自然の第一の法―公共事業と「ローマの慈愛」;発覚を危惧する視線―カラヴァッジョ以後の「キモンとペロー」)
第3部 17世紀における作品受容と図像表現のさらなる展開(「ローマの慈愛(キモンとペロー)」受容の一側面
図像表現の展開)
著者等紹介
深谷訓子[フカヤミチコ]
尾道大学芸術文化学部准教授。1974年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。京都大学博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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