内容説明
ダムはなぜ悪者になってしまうのか?河川流域内での環境負荷は自然湖沼と比べて大きいのか?自然湖沼とは異なる湖沼遷移(富栄養湖化)過程と高い湖水交換率をもつダム湖で、相互に影響を与えあいながら生きているプランクトン、魚類、鳥類。その実態を、100基以上のダムのデータをもとに解析し、流域生態系管理の新たな手法を提案する。
目次
1 ダム湖の物理化学的特徴(物理的、地形学的特徴;水質と富栄養化 ほか)
2 ダム湖生物群集の特徴と分類(ダム湖生物群集と生態系管理;ダム湖のプランクトン群集の特徴 ほか)
3 ダム湖の物質循環(リン濃度とクロロフィルα濃度の関係からみたダム湖の特徴;ダム湖における水質形成の特徴と安定同位体比を用いた富栄養化の解析 ほか)
4 流域環境の保全(止水域が流域環境に与える影響;ダム湖群と流域の健全性 ほか)
著者等紹介
大森浩二[オオモリコウジ]
愛媛大学沿岸環境科学研究センター准教授。専門は、個体群生態学、群集生態学、生態系生態学、安定同位体比分析及び数理モデルによる水域生態系解析を行い、河川から沿岸にいたるまで幅広く生態系保全提案を行っている
一柳英隆[イチヤナギヒデタカ]
財団法人ダム水源地環境整備センター嘱託研究員、九州大学大学院工学研究院学術研究員。専門は、動物生態学。河川に生息する動物の生活史や個体群動態、保全について取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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