出版社内容情報
18世紀スコットランドの哲学者ヒュームの主著『人間本性論』は、これまで認識論的な側面のみ注目されてきたが、むしろ全体的テーマは人間論にあり、その根幹には倫理学がある。ヒュームの倫理思想は功利主義にもカント的な義務論にも属さない「徳(virtue)の倫理学」であることを示しながら、その現代的な意義を明らかにする。
内容説明
功利主義にもカント的な義務論にも属さない「徳(virtue)の倫理学」の構想。
目次
第1部 認識論的な基礎(ヒュームの信念論;一般的規則と事実判断)
第2部 道徳的評価と行為の動機づけ(ヒュームの「道徳的評価」論;道徳的な行為の動機づけ;「欲求」の捉え方―「ヒューム主義」に関する一考察)
第3部 徳の区分―人為と自然(人為的徳論;自然的徳と共感)
第4部 「社交・会話」と「時間軸」(道徳と「社交・会話」;「道徳」と「人々の意見」、そして「時間」)
社交と時間の倫理学
著者等紹介
林誓雄[ハヤシセイユウ]
1979年京都府生まれ。2009年京都大学大学院文学研究科博士課程研究指導認定退学。2012年京都大学博士(文学)。専攻、哲学・倫理学。現在、大谷大学任期制助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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