目次
序章 連旗制論批判
第1章 経済的背景
第2章 財政構造
第3章 ニルの構成と運営
第4章 軍事的背景と戦略
第5章 軍隊の編制と指揮・管理
第6章 政治構造とエートス
第7章 新しい秩序の創出
附論(入関後における八旗制度の変化;清朝入関以前のハン権力と官位(hergen)制
清朝入関以前における漢人官僚の対政治的影響)
著者等紹介
谷井陽子[タニイヨウコ]
天理大学文学部教授。1962年生まれ。1985年京都大学文学部卒業。1991年京都大学大学院博士後期課程退学。京都大学研修員。京都大学人文科学研究所助手。1999年天理大学文学部講師、助(准)教授を経て、2012年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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宣和堂
2
本当に八旗が封建的集団であり連旗制とされるような仕組みだったのか?というそもそもの疑問から出発し、マンジュ=清朝がその発足当時から入関まで、常にハンの独裁下にあったことを主題とした本。杉山センセの本と表裏を為す内容なので併せて読みたい。2015/04/15
電羊齋
1
これまで分権的集団とされてきた八旗につき、著者は通説の再検討、史料の読みなおしを行い、八旗は集権的集団であったとする。本書には興味深い問題提起が多く、他の研究者の論著や史料と併せ読むことで、清朝史研究への理解がより深まるだろう。個人的には第4、5章の軍事面からの八旗制考察が面白かった。2015/07/12