内容説明
本書では、インド産機械製綿糸の流入による「在来セクターの受容」から、日本紡績業の商品輸出、資本輸出にともなう「近代セクターの形成」に至るこのような中国綿業の歴史的展開を、主に機械製綿糸と原料綿花の流通過程に着目しつつ、かつ出来る限り定量分析のデータに依拠しながら、実態解明する。
目次
第1章 中国近代における機械製綿糸の普及過程
第2章 中国在来綿業の再編
第3章 中国紡績業の「黄金時期」
第4章 「一九二三年恐慌」と中国紡績業の再編
第5章 中国紡績業をめぐる市場構造の変容
別章 中国綿業の近代化過程
著者等紹介
森時彦[モリトキヒコ]
京都大学人文科学研究所教授。1947年奈良市生まれ。1974年京都大学大学院博士課程(東洋史)中退。同年京都大学人文科学研究所助手。愛知大学法経学部教授、京都大学人文科学研究所助教授を経て、1995年より現職。専攻は、中国近代史。主要編著書・論文に、「梁啓超の経済思想」(『共同研究 梁啓超』みすず書房、1999年)、『中国近代の都市と農村』(編著、京都大学人文科学研究所、2001年)ほか
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