出版社内容情報
幕末維新の時代、伝統的秩序の崩壊に戸惑いつつ、近代化への強い圧力を正面から受け止め、各々の地域の新しい秩序構築に努めた名望家達。近代日本を支える知の育成のため悪戦苦闘した人々の姿を生き生きと描く。
内容説明
幕末維新の時代、伝統的地域秩序の動揺に戸惑いつつ、近代化への強い圧力を正面から受け止め、新しい地域秩序の構築に努めた名望家たち。近代日本を支える知識・情報・技芸を掌握し育成すべく悪戦苦闘した人々の企てを、明治期地方史の焦点、信州を舞台に生き生きと描く。近代史、教育史、メディア史と地方史を有機的に結ぶ秀作。
目次
第1章 近世後期の地域秩序と媒介する役割―「由緒」の継承
第2章 地域秩序の動揺と「開化」のきざし―府藩県三治制期の松本藩
第3章 「開化」の担い手の生成過程―「開化」へと連なる複数の道筋
第4章 相互連関する「開化」の諸事業―学校・新聞・博覧会
第5章 地方博覧会に見る「開化」の特質―古器物・芝居・市場
第6章 明治一〇年代における近代学校の模索―名望家層と民権派教員
第7章 民権思想の媒介者たち―松沢求策と地域社会
終章 名望家たちが目指した地域秩序とその行方
著者等紹介
塩原佳典[シオハラヨシノリ]
1981年長野県生まれ。2008年信州大学人文学部人間情報学科卒業。2013年京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了、博士(教育学)。現在、日本学術振興会特別研究員(PD)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。