内容説明
農民と言えば、代々その土地に定住した者、日本の農民と言えば日本人―これが既存の「日本」観であった。しかしそれは本当なのか?在日朝鮮人、疎開者、開拓農民、戦後の海外農業移民といった、農村にとって外部の存在すなわち「よそ者」の歴史から近代日本社会の大変動、戦争と植民地支配の時代を捉え返し、また別の農村像、日本を描く意欲作。
目次
序章
第1章 日本農村における民族の問題
第2章 疎開・帰農・戦後開拓―「戦場化」する地域と疎開文化人
第3章 「境界」を生きた農民たち―満洲開拓から戦後開拓へ
第4章 「他者」となる在外日本人―戦後農地改革と移民
第5章 土地に根付こうとする人びと―戦後海外農業移民行政と農民
終章
著者等紹介
安岡健一[ヤスオカケンイチ]
飯田市歴史研究所研究員。1979年兵庫県神戸市生まれ。2004年3月京都大学農学部卒業。2009年3月京都大学大学院農学研究科博士後期課程研究指導認定退学。2010年4月日本学術振興会特別研究員PD(人文学)。2011年9月京都大学博士(農学)取得。2013年4月飯田市歴史研究所研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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