内容説明
ダイナミックに変動する環境だからこそダム湖の水位変動帯を生物多様性保全の場に。治水・利水機能を維持しつつ、環境と調和させる新たな道。
目次
エコトーン再考:ダムの水位変動帯を考えるために
1 ダム湖水位変動帯の基盤と植生(流入量の変動と地形植生形成;水位変動帯の草本群落:寒河江ダムを中心に;水位変動帯の木本群落;堆砂デルタの形成と物理特性;琵琶湖における人為的水位操作と生態系への影響)
2 ダム湖水位変動帯の動物群集(底生動物群集の動態;ダム湖水位変動帯の陸上無脊椎動物;ダム湖沿岸帯植生の魚類による利用;ダム湖沿岸の哺乳類による利用)
3 ダム湖水位変動帯の食物網と物質循環(植生がダム湖の物質循環に与える影響;河川流入部の食物網構造)
4 ダム湖岸の環境整備(ダムにおけるビオトープの造成;環境創出と流域生態系)
著者等紹介
谷田一三[タニダカズミ]
大阪府立大学名誉教授、水源地生態研究会水圏生態研究委員会委員長、応用生態工学会会長、大阪自然史センター理事長。専門は、河川生態学、分類学、生物地理学、とくに日本産トビケラ類の分類と生態、東アジアにおける淡水動物の多様性と起源を中心に研究している
江崎保男[エザキヤスオ]
兵庫県立大学大学院地域資源マネジメント研究科教授、水源地生態研究会陸上生態研究委員会委員長。専門は、動物生態学、森林・河川から都市まで幅広い陸域の生態系を対象に、鳥類を主たる材料とする群集研究を行い、2010年からはコウノトリ野生復帰の陣頭指揮をとっている
一柳英隆[イチヤナギヒデタカ]
一般財団法人水源地環境センター嘱託研究員。専門は、動物生態学。河川、とくに渓流域に生息する動物の生活史や個体群動態、保全について研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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