内容説明
病い、創造の場、わたしの中にもいる「異者」とは?突然日常とは違う世界が開けたり「わたし」という感覚が揺らいだりするような何かに出くわしたとき、わたしたちはどう振る舞うのか、あるいは振る舞うことを強いられるのか。心理臨床事例や学生を対象とした調査、ある芸術家へのインタビューから「異者体験」を読み解く。
目次
異者を問う―脱自己中心的な1つの試み
第1部 心理臨床における異者(“異”なるもの“病い”―キョウカさんの夢に訪れた異者;“異”なるもの“身体”―「ひとところにいられない」と語るマミさんとの面接過程より;異界との出会い―「リストカットをやめたい」と訴えるトウコさんとの面接過程より)
第2部 「わたし」と異者(異者と創造性;異者体験に迫る―非臨床群大学生・大学院生への調査から;「わたし」の中の異者と出遭う;“異”なるものから問われる―死・生成・境界と心理臨床)
著者等紹介
田中崇恵[タナカタカエ]
1984年生まれ。2008年京都大学教育学部卒業、2010年京都大学大学院教育学研究科修士課程修了、2013年同博士後期課程修了(博士(教育学))。臨床心理士。現在、東京大学学生相談ネットワーク本部学生相談所助教。専門は臨床心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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