内容説明
インドで生まれた“仏の物語”は、ユーラシア大陸を横断し、北端と東端の地に辿り着くまでにさまざまな変容をとげる。モンゴルの『仏の12の行い』と日本の『今昔物語集』を題材に、サンスクリット語、チベット語、漢語、日本語のさまざまな一次史料を駆使しながら解明する。
目次
前編 仏伝の最北端―モンゴル帝国に伝わった「仏の物語」(仏伝『ラリタヴィスタラ』;「モンゴル語抄本」説の真偽;物語の“嵌め木細工”;モンゴル大蔵経成立について―サンスクリット借用語から見えてくるもの)
後編 『ジャータカ』から『今昔物語集』まで(雲馬(ヴァラーハッサ)ジャータカ
「雲馬物語」の分類
『大唐西域記』の「雲馬譚」
『大唐西域記』と『根本説一切有部毘奈耶』
『佛説大乗荘嚴寶王經』、『今昔物語集』、「普門品第二十五」)
著者等紹介
山口周子[ヤマグチナリコ]
(公益財団法人)中村元東方研究所研究員、東方学院講師。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。京都大学博士(文学)。研究分野はモンゴル仏教(仏教説話、仏伝文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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