内容説明
市場主義をしたたかに飼い慣らす先住民の姿を“参与する人類学”の新しい方法で描く元気の出る民族誌。
目次
北ルソンの山奥でグローバル化を見る・考える―応答する人類学の試み
第1部 地域と世界を結びなおす企て(過去を未来へ反転させる意味付与の実践―村の植林運動家ロペス・ナウヤックの「グローバル」な眼差し;「地球一周の旅」のあとで―映画監督キッドラット・タヒミックの自己解体・再構築;表象のポリティクス―文化を資源化する企て)
第2部 グローバリゼーションと対峙した五〇〇年(イフガオの生活世界―人類学者と共産ゲリラを惹きつける魅力;辺境でグローバル・パワーと対峙する―スペイン、アメリカ、日本の侵入とイフガオの抵抗・逃散)
第3部 グローバリゼーションを飼い慣らす(森の恵みに生きる人々―棚田と木彫り工芸;山奥からの海外出稼ぎと伝統の復活―翼を持つこと、根を張ること)
第4部 草の根のグローバリゼーション(「山奥どうし」の国際協力―巻き込まれから参与する人類学へ;草の根の実践と希望―グローバル時代の地域ネットワークの再編)
著者等紹介
清水展[シミズヒロム]
京都大学東南アジア研究所教授。専攻:文化人類学、東南アジア地域研究。東京大学教養学部卒、東京大学大学院社会科学研究科博士課程退学。社会学博士。東京大学助手(教養学部、東洋文化研究所)、九州大学助教授(教養部)、九州大学教授(大学院比較社会文化研究院)を経て現職。2010年より、京都大学東南アジア研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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